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■スポットか顧問かそれが問題だ!?
 まずは予備知識として、「社労士の契約形態」 についてお話しします。

 以下の文章は、社労士を探す前の必須情報です。しっかり読んで把握してくださいね。
 どんな事でも「始めが肝心」なのですから。
社労士選びはすなわち、「自社の機密情報取扱者」 を探すということです。

人事・労務は経営のトップシークレットですよね。
ということは、社外秘の情報をどこまで預けるのか、委託の形式を検討しておく必要があるのです。


では、本題に入りましょう。
社労士に限らず、士業(特に法律系)の契約には、以下の2種類があります。


◇スポット契約(業務依頼を受けて、そのつどサービスを提供する)
◇顧問契約(長期にわたり、非常勤のブレーンとして経営に参画する)


ここで簡単に委託者側のメリット・デメリットをまとめておきます。
【スポット契約】
メリット
◇ニーズの発生時に限って業務を依頼できる
◇短期的成果に対する満足度が高い
デメリット
◇原則として業務終了後のフォローはなし
◇同案件を頻繁に頼む場合、いちいち料金が発生する
【顧問契約】
メリット
◇社外の人事労務アドバイザーとして、日常的に何でも相談できる
◇長期的な経営力アップに威力を発揮する
デメリット
◇手続きだけのつながりだと、何もない月でも顧問料を払う必要がある
◇一度契約すると、長期の付き合いになりやすい。嫌でも委託解除しづらくなる。
さて会社側から考えますと、メリットがより大きいのはどちらでしょうか?

結論から申し上げれば、顧問契約を選んだほうが絶対にいいです。

こう言うと、
「社労士にとっちゃ安定収入に繋がるから顧問がいいって言ってんだろ」
というツッコミが入ったり、

「社長がスポットで満足ならそれでいいじゃないか」という声が聞こえてきそうですね。

しかし、これには明確な理由があります。
ここは超重要なポイントなので、詳しくお話ししましょう。
■スポット業務に潜む、致命的リスクとは?
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なぜ、スポットよりも顧問の方がよいのか?
その理由はズバリ、「自社を守るためのリスクヘッジ」 を絶対に確保しなければダメだ
からです。


どういうカラクリか少し説明しますね。

例えば御社がスポット中心の社労士に、「就業規則作成」を依頼したとしましょう。
以下は典型的な契約への流れです。


流暢なプレゼン(売り込みのトークがすごい・・・)

           ↓

決して安くない見積もりの提示(相場は最低20万円からか。このぐらいはかかるんだな)

           ↓

契約書の交付(何だかよくわからんけどしっかりした規則を作ってくれるんだろう・・・)



ほとんど語られることはないのですが、この時点でたいていの依頼者は、
ある理不尽な事実を知らされていません。
それは、


出来上がった規則の責任は、全部自分にある!”

ということです。


「そんなバカな話はないだろう!」と思われたあなた。
お気持ちはわかります。専門家に何十万も払って、立派な就業規則を作らせるんですから。
作成者にも当然責任はあるだろうと・・・。

でも、本当なんですよ。残念ながら依頼主が大部分の責任を負うんです。
なぜなら、


会社内のあらゆる決まりごと(就業規則、賃金・退職金制度、人事考課システム、etc)は、
作った事実よりも運用の方が死ぬほど大事

だからです。


「決まりごとの運用?それのどこが重要なの?」


ポイントは法改正にあります。
ご存じのとおり、人事労務の法律は、引っ切り無しに変わっていきます。
会社が受ける影響は決して小さくありません。


一例として、2006年4月に改正された、高年齢者雇用安定法を見てみましょう。
施行後、60歳以降の継続雇用制度(定年の延長、再雇用制度の策定など)の導入が、
すべての企業に義務付けられました。

当然、各企業は対応に追われているはず。しかし・・・・・驚くことにこの法律は、
守らなくても罰則がないのですよ。


労働法は、法令順守の意識が低い経営者(とくに従業員100人未満の社長)にとって、
目の上のたんこぶというもの。だから今回の改正も、、、


「罰則がないなら放置しておいても大丈夫だろう」 と考えてしまい、
対策を取らない中小企業が全国に300万社以上も存在しているといわれています。

では、そんな企業の定年間近の社員は、どんな疑問を会社に抱いているのでしょうか?


「ほかの会社は、再雇用の仕組みを作っているらしい。
法律で決まっているのに、なぜうちの会社は何もしようとしないんだ!」


最近の労働者は、権利を主張するために情報武装をしています。
インターネットを使えば、あっと言う間に自分に有利な情報を入手できますからね。
つまり、ヤフーやグーグルなどが、従業員の「盾と剣」の役割を果たしているんです。

そしてその結果、個人の労働相談件数は年90万件を突破 する状態になってしまいました。



そう、すでにお気づきの方もいるかもしれません。

企業も社会も生き物なんです。
会社は事業規模や法改正、社会情勢に対応するために、就業規則をアップデートして
いかなければ確実にトラブルに巻き込まれます(2年も経てば、時代遅れの代物へ・・)。

1千万単位の金銭負担、社員の忠誠心低下、対外的信用の失墜、
行政官庁からの徹底マークetc・・・・・・

要は、いくら優秀なセキュリティーソフトをPCにインストールしても、
更新を怠ればウイルスの被害に遭うのと同じ理屈です。


では、このケースにおける更新作業は、誰がやるべきなんでしょうか?
社長?人事担当?いいえ、

作成者(社労士)にさせるのがベストなんです。


もう一度 スポット契約のデメリット を見てください。
社労士の責任は、事後のフォローがない契約をすると、業務完了時にほぼゼロとなります
(基本的に助成金や労働・社会保険の給付申請なども同様)。

つまり社労士自身に、自分が過去に行なった仕事を継続してチェックさせなければ、

リスクを負うのは依頼主だけ というわけです。



わたしが、顧問契約をおすすめする理由をおわかりいただけましたか?

契約は非常にデリケートな問題です(ときには会社を倒産させることもあります・・・)。
費用はもちろん、サポート体制・業務における責任の所在など、しっかりと協議してくださいね。


それでは、次章から具体的な社労士選びのポイントへ入っていくことにいたしましょう。



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